厳選された日本酒に、ダシが美味しい「すぎ乃」のおでん

　毎週月～金曜日ゆうがた５時３０分から放送している奈良テレビの「ゆうドキッ！」では「奈良にうまいもんあり！」と題して、プロの料理人に紹介してもらった美味しいお店を数珠つなぎで紹介していきます。

※この記事は2月6日（月）に放送された内容です。

今年、創業３０周年を迎える「天理すぎ乃」。味わい深いおでんに、宮崎県の“あじ豚（ぶた）”を使った料理などを提供しています。また、オーナーが全国を巡って厳選した“日本酒”を楽しめるお店なんです。

そんな日本酒、普段から多数取り揃えられていて…

オーナー・杉野公一さん

「常にメニューに載せているのは一升瓶で１０種類くらい、大きな部屋みたいな冷蔵庫に入れていて、全部あわせたら在庫は４０～５０種類くらいはありますね。自分が日本酒が好きなのもあって、全国２００以上の酒蔵を巡っています。そんな日本酒と相性がいいのは日本のダシかなと思い、おでんを追求しました。」

おでんのダシは、具材の味を活かす上品なダシも開発され、「限定おでん」の名前で売り出されているんです。

この日は、その中から奈良の食材のおでんを用意して頂きました。

店長・渡辺和幸さん

「曽爾の完熟ホウレン草です。冬の寒さでストレスをかけて育てているのですが、１～２月限定で出荷される甘いホウレン草です。基本はかつおと昆布でベースを作っていますが、素材のポテンシャルを活かすために小鍋で個別で炊いていて、ホウレン草の旨味を引き立てています。」

店長・渡辺和幸さん

「柳生で育てられている大和肉鶏なんですけれど、鶏のダシがすごく出ていて、白ネギとの相性もいい。柚子こしょうをあわせても美味しいです。」

一般的におでんといえば「からし」ですが、すぎ乃ではダシの旨味を引き立て、溶いて飲み干してもらうために柚子こしょうをおすすめしているとのこと。

また、おでんに並ぶ名物がこちら。

宮崎県産の“あじ豚”を使った「豚しゃぶ」です。このメニューは、東京・麻布十番の店舗でも好評だそうですよ。

店長・渡辺和幸さん

「こちらのあじ豚は、風味がまろやかで濃い旨味と肉質が特長です。すぎ乃では豚しゃぶで召し上がっていただきます。肉の旨味を逃がさないために、さっと湯に通していただくだけで、色が変われば召し上がっていただいて。」

脂身にクセがないので、胸やけもせず何枚でも食べることができちゃうほどの美味しさです！リピーターや追加注文が多いのも納得です。

おでんのおでんのダシをベースに、曽爾村の柚子果汁と御所市の木桶仕込み醤油をブレンドしたオリジナルのポン酢でいただきます。

この「ぽんつゆ」は店頭でも販売されているとのこと。

そんなこだわり抜かれたお食事にぴったりの日本酒は…

今西酒造（桜井市）のみむろ杉　ディオアビータです。イタリア語で”神宿る”という意味があるこちらのお酒。香りも楽しめるようにとグラスで提供されています。

一般的な日本酒よりアルコール度数低めの１３度で、爽やかな味わいが女性にも人気とのこと。食中酒としてもおすすめです。

さらに、平和酒蔵（和歌山県海南市）の紀土（きっど）という生酒もいただくことに。濃厚でとろみがあり、フルーティな味わいが特長。微炭酸の口当たりが美味しいです。

美味しい料理に最高の日本酒を提供されているすぎ乃は、今年で３０周年。今後の目標は―

オーナー・杉野公一さん

「原点に戻って地域の方々から愛される、必要とされる、この店がなくなったら困ると言われる店づくりを心掛け、もっともっと人に寄り添えるような接客ができるとか、もっともっと美味しい料理を食べてもらうんやという料理に対する探究心とか、そういうところでもっと成長しないと駄目なんじゃないかなと思っています。」

※この記事は取材当時の情報です。