高知など3県で線状降水帯 列島広い範囲で大雨警戒

JR高知駅前で、強い雨の中を歩く人=2日午前8時7分

 大型の台風2号は2日、北寄りに進みながら沖縄本島に最接近した。台風からの暖かく湿った空気が前線に流れ込む影響で、西日本から北日本の広い範囲で3日にかけて雷を伴う激しい雨が降り、警報級となる地域もある。高知、奈良、和歌山の各県では局地的な豪雨をもたらす線状降水帯が発生。気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に警戒を呼びかけた。

 気象庁は、近畿と四国で2日午前から夜に、東海で2日午後から3日午前に、関東甲信で2日夜から3日午前に線状降水帯が発生する可能性があるとの予測を出した。中国地方は発生の可能性が弱まったとして、予測を取り下げた。

 高知県に形成された線状降水帯の観測では、5月25日から始めた最大30分早く発表する運用を初めて適用。発生情報を結果的に約10分前倒しして発表できたとしている。

 台風2号は2日正午現在、鹿児島県奄美市の東南東約120キロを時速約25キロで東北東へ進んだ。中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートル。

強い雨の中、自転車で横断歩道を渡る人たち=2日午前7時53分、高知市
午前7時の高知県土佐清水市(上)と、強い雨でかすむ午前9時52分の同市。高知県では局地的な豪雨をもたらす線状降水帯が発生した=2日

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