大和文華館 特別企画展 没後100年 富岡鉄斎 ―知の巨人の足跡―

文人画の巨匠、富岡鉄斎の没後100年を記念する企画展がいま、奈良市の大和文華館で開かれています。

富岡鉄斎は、若いころから、日本や中国の古典などに親しみそこで育まれた豊かな文人としての素養を礎として生涯、書画制作にあたりました。儒学者でもある鉄斎の画には、その作品の意味を表わす文人の言葉などが書かれているのが特徴です。こちらの、山水画は、基本の枠組みにとらわれず自身の理想とする山水世界を大胆な構成と筆遣いで描いたものです。中には2人の人物が登場しますが、こちらは鉄斎本人と妻の春子という説もあります。そのほか、天下の名山と称え、自らも登頂を果たした富士山を描いたものや、親しい友人から贈られた魚を即座に描き、返礼としたという温かい人柄が伝わる作品など52件が展示されています。

この企画展は、5月19日まで開かれています。

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